漢方薬局製剤実習
薬局製剤は、市販にない製剤・剤形、使用期限の短いもの等を多品種少量生産により迅速に提供でき、提供後の追跡調査もしやすいなど、きめ細かな製剤を実現する手法です。すなわち漢方の伝統を守り薬局の価値と信頼度を上げ、患者さんと薬局との距離をいっそう緊密にできるツールとも言えます。
とはいえ、実際に製剤を行うには、数多くの実務スキル、コツを会得する必要があります。ミスを防止する秤量の手順、散剤における均一な粉砕、丸剤における練合・製丸、関連法規の理解、付帯する文書整備(ラベル、添付文書、製造記録書etc.)……など、必要なスキルは多岐にわたります。
書籍資料を読んだだけでは知り得ない、これら各工程を、当協会ならではのノウハウの詰まった環境で実体験できるよう、本実習はデザインされています。
そのため、茶剤(煎じ薬)、丸剤、散剤、軟膏…など、漢方薬方における多様な剤形を対象としており、近年では
2023年 軟膏:紫雲膏
2022年 茶剤:葛根湯 散剤:解熱鎮痛剤8号A
2021年 散剤:当帰芍薬散 茶剤:当帰芍薬散料
(2020年は感染拡大のため実施せず)
2019年 丸剤:牛車腎気丸 茶剤:牛車腎気丸料
2018年 散剤:安中散 茶剤:安中散料
2017年 丸剤:八味地黄丸 茶剤:八味地黄丸料
を実習題材として取り上げてきました。
もちろん、法令、オリエンテーション、薬局製剤の動向などの座学もセットになっており、実務と知識を総合的に修得できます。
本実習の参加者の方々は、実習で得たものを元に、ご自分の薬局にて創意工夫を加え、薬局製剤の発展に寄与されています。
漢方薬局で仕事をされる方には、ぜひ受講頂きたい実習講座です。
毎年の【漢方薬局製剤実習】の予告・模様は、「新着情報」「漢方総合講座」のページで、随時ご案内いたします。
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過去の【漢方薬局製剤実習】の記録を、旧ホームページから移設して残しましたので、ご参照ください(移設に伴い、リンク切れしている箇所もありますことをご了承ください。)
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